歳時記アノマリー:USA

1.1月効果↗

1月効果(英: January effect)とは、1月の株価収益率がその他の月に比べて高くなりがちである、というアノマリー。
特に小型株について1月効果は顕著。1月効果の原因として米国の税制システムが指摘されていますが、他国でも1月効果が見られるという研究結果も見られます。

2.Sell in May↗↘

「Sell in May, and go away. Don’t come back until St Leger day.」というのが正式な格言で「5月に株を売ったら、9月のセント・レジャーデー(9月第2土曜日)まで戻ってくるな!」。
5月ごろの高値から、夏の下がりやすい6-8月期間に備えて「5月中に売っておけ」ということです。
文字通りとるなら、「Sell in May(セル・イン・メイ)」から6月〜9月上旬まで株価が軟調、そのままハロウィン効果が続くと10月まで下がり、さらに「タックス・ロス・セリング(節税対策売り)」まで含めると、12月まで売りのアノマリーが続くことになります。

3.「サマーラリー」↗or「夏枯れ相場」↘?

上がるか、下がるかどっち?だから相場は難しい!
・サマーラリー=7月から9月に株価が上昇
俗にいう夏休み前に株が上がりやすい現象のことです。これは、ボーナスが出たので株を買っておこう!というパターンになるのはわかりやすいですね。
・夏枯れ相場=7月から9月に株価が下落
業者も顧客もバケーションの季節。市場参加者が減ることで投資リスクが高まる時期。参加者の余計少ない時価総額が低い銘柄が売られたりするなど、ちょっとした変化に過敏になっている状態です。

SOYBOY
SOYBOY

米国株は比較的「サマーラリー」が多く(とはいっても8月は下落も多い)、
日本株は比較的「夏枯れ相場」パターンが中心のよう。

4.9月:レイバーデー?、9~10月の暴落の記憶↘

9~10月は、1年で最も恐ろしい季節性アノマリー。
1950年〜2022年4月にかけてのS&P500指数の月次パフォーマンスをみると、9月の月次リターンは−0.5%と1年で最もパフォーマンスが低い時期です。
そのため9月の米国株は弱気相場になることを前提にマーケットと向き合うべきです。また米国は9月の第1月曜日レイバーデー(労働者の日)という休日があり、翌日から新学期(日本でいう4月)が始まります。レイバーデー明けは心機一転した投資家が多くなるため、相場の展開が一変することがあります。

■9月★10月に起こった暴落、事変

■NY同時多発テロ(2001年9月11日)
■リーマンショック(2008年9月投資銀行リーマン・ブラザーズが経営破綻)
■欧州債務危機(2011年9月・10月にマーケットが大きく混乱)
■チャイナショック(2015年9月にマーケットが混乱)
★世界大恐慌(1929年10月下旬にマーケットが大きく下落)
★ブラックマンデー(1987年10月19日香港を発端に起こった世界的株価大暴落)
★ロシア危機の影響でヘッジファンドLTCM破綻(1998年10月)

茶々
茶々

実際に9月・10月は歴史的な下落が多く発生しており、それを警戒しての売りが出る為、マーケットが下落しやすくなっているとも。米欧州の相場関係者のトラウマともいうべきで、このような人間の心理的変化からもたらされるのもアノマリー。

5.ハロウィン効果↗

9月・10月は大きく下落することが多く、10月末にかけて株式が安くなる。この不安感が落ち着くのは、10月末のハロウィン。11月から上昇トレンドに乗り、年末にかけて相場が良くなってくると言われています。

6.11・12月:タックス・ロス・セリング(節税対策売り)↘

税金対策で、含み損がある株式を売却することで損失を確定させ、その年の税金を減らすことができます。※日本では給与と金融所得の通算はできませんが、米国の所得税は給与・投資・不動産等の所得を全て通算する総合課税方式を採用している分、効果大です。
損失確定売りが増えることで、株価に下落圧力がかかり、加えてクリスマス休暇や正月で投資家の様子見ムードが強くなることで株式市場は低調になりやすくなります。

7.12月:年末ラリーもしくはサンタクロースラリー↗

6.とは真逆ですが、クリスマスシーズンは株価が上がりやすいというアノマリー。アメリカでは年末5営業日から新年の第2営業日までは株価が上昇しやすいといわれています。

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